2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J04753
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 慎一郎 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | フィトクロム / オーキシン / シロイヌナズナ / レポーター遺伝子 / 遺伝子発現 / 突然変異体 / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
オーキシンを介した長距離シグナルによってGUS遺伝子の発現が誘導されるN35系統に対し突然変異処理を行い突然変異体155系統を単離してきた。昨年度までに行った大まかなマッピングをさらに進め、詳細なマッピングを行うことにした。シロイヌナズナ情報リソースであるTAIRより入手できるLer系統とCol系統の遺伝子型多型の情報をもとに、プライマーを設計してPCRを行い合計約25個のがLer系統とWS系統間で遺伝子多型を持つマーカーを見出した。約800個体から抽出したDNAのうち、3個体について組み換え体が見出され、その情報を元に第1染色体の約120kb、BACF14J22、F10F5、T18C15、F2J10の4BAC上まで存在範囲を狭めた。 詳細なマッピングにより予想された範囲には、29個の遺伝子が存在していた。それらについて遺伝子破壊株が155系統と同様の表現型を示すのではないかと期待して、それらの遺伝子のコーディング領域にT-DNA挿入を持つと予想されるシロイヌナズナ系統を22系統入手して暗所における表現型を調べたが、155系統と同様の表現型を示す系統は得られなかった。 予想された領域に存在する遺伝子について、11遺伝子のcoding領域について、親株であるN35系統と変異体である155系統について遺伝子配列を決定した。するとAtlg50010遺伝子及びAtlg49820遺伝子について、それぞれ1アミノ酸置換の変異が見出された。Atlg500010遺伝子は、シロイヌナズナにおけるチューブリンαの1分子種であるTUA2遺伝子をコードしていた。TUA2遺伝子はTUA4遺伝子と完全に同一のタンパク質をコードしており、他のチューブリンα遺伝子とも高い相同性を持っていた。
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