2003 Fiscal Year Annual Research Report
昭和初期の新聞社製作教育映画の分析を通じての初期映像教育運動に関する教育史的研究
Project/Area Number |
03J04846
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大澤 浄 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 映画 / 教育 / 簡易保険 / 日本映画 / 教育映画 |
Research Abstract |
今年は研究課題の主要テーマ「教育映画」に重点を置き、以下の研究成果を得た。 (1)「教育映画」の総体を把握するためのデータベース化作業(進行中)。現存する作品に関しては東京国立近代美術館フィルムセンター、大毎映像ライブラリーを始めとする映像アーカイヴ施設において一次資料(フィルム)を、失われてしまったと思われる無数の作品に関しては国立教育研究所教育図書館を始めとする図書館施設において二次資料(雑誌>をそれぞれ閲覧し、目録化を進めている。 (2)広大な「教育映画」群の一ジャンルである「簡易保険映画」の解明(論文)。「簡易保険映画」は戦前に簡易保険局と大映画会社(日活、松竹等)の連繋のもとに民衆啓蒙の目的で持続的に製作されていた重要な映画群であるが、これまで論じられることはなかった。東京国立近代美術館フィルムセンターがロシアのフィルム・アーカイヴで長らく保存されていた日本映画を一般上映するにあたり、そのプログラム中の重要な一角を占めていた「簡易保険映画」の歴史と作品を分析した論文「親」が、『NFCニューズレター』49号(東京国立近代美術館フィルムセンター、2003年)に掲載された。 (3)初期映像教育運動の言説分析(進行中)。1928年の創刊から1943年の廃刊まで、戦前の映画教育言説の中心を担っていた雑誌『映画教育』全号の分析を進行中である。『映画教育』は複数のイデオロギー的言説の混成によって成立しているが、その解明の大きな手がかりとなる資料「中田俊造文庫」(国立教育研究所教育図書館蔵)の調査を現在終えたところであり、論文の準備中である。
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Research Products
(1 results)