2004 Fiscal Year Annual Research Report
サモアにおけるラピタ人の適応過程を探る考古学的研究
Project/Area Number |
03J04888
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石村 智 京都大学, 文学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | ラピタ人 / サモア / フィジー / 石斧 / 土器 / 首長制 / 社会進化 / 適応 |
Research Abstract |
本年度は5月から6月にかけて米領サモアのツツイラ島にて、玄武岩製石斧製作址(パバイアイ遺跡・タフナ遺跡)の調査と分析作業をおこなった。これはAmerican Samoa Power Authorityの考古学部門との共同調査である。分析はすでに終了し、2005年3月に伊達市で開催予定の日本オセアニア学会、2005年8月にトンガ王国で開催予定の国際学会Oceanic Explorationsで発表予定であり、また現在、学術雑誌『考古学研究』に投稿中である。 6月から7月にかけてはフィジー諸島共和国で、ヤンドゥア島の調査を、University of the South Pacificおよびフィジー博物館との共同調査として実施し、あたらしいラピタ遺跡の発見にいたった。この成果は現在分析作業をすすめているところだが、成果の一部は学術雑誌New Zealand Journal of Archaeologyに投稿中である。 上記のフィールドワークに加え、理論的な考察の成果も着々と結実している。4月には論集『文化の多様性と比較考古学』に、5月には学術雑誌『史林』にその成果が公表された。また現在印刷中の単行本『国家形成の比較研究』にも分担執筆している。これらの著作はすべてフィールドワークによって得られたデータを理論面でフィードバックし、人類社会の進化的発展について考察したものである。
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Research Products
(6 results)