2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J05298
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
天羽 拓 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 酸素 / 超好熱菌 / 始原菌 |
Research Abstract |
超好熱始原菌Pyrobaculum calidifontis VA1株がどのように好気環境、つまり酸素を感知し、応答するかを明らかにするためには、呼吸鎖や活性酸素除去機構の個々のタンパク質に注目し解析するだけでなく、細胞全体のレベルでどのような反応をしているのかを解析する必要がある。そのための手法を、ミトコンドリアにおける生体エネルギー学のエキスパートである、イギリス医学研究所(Medical Research Council)ダン人間栄養部門(Dunn Human Nutrition Unit)のMartin Brand博士のもとで学んだ。Brand博士は反応をグループ化することで系をより単純化する手法「トップダウンアプローチ」をメタボリックコントロールアナリシスの概念に導入し、酸化的リン酸化反応に応用した。 単離ミトコンドリアおよび培養細胞を用いて膜電位と酸素消費量を同時に測定した。膜電位は電荷に応じて膜を移動する脂溶性カチオンをプローブとして測定できる。今回はトリフェニルメチルホスホニウムカチオン(TPMP^+)を用いた。酸素消費量はクラーク型酸素電極により測定した。これにより基質酸化およびリン酸化(ATP合成)における膜電位と酸素消費量の相関関係を明らかにした。この手法により状態Aと状態Bを比較することで基質酸化、リン酸化、あるいは共役効率のいずれに変化が生じたかを解析することが可能である。これらの技術の習得は、超好熱菌の好気環境適応機構を解析する上での強力なツールとなりえる。
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