2004 Fiscal Year Annual Research Report
セミインタクト細胞とGFP可視化解析によるABCA1の細胞内輸送と分解機構の解明
Project/Area Number |
03J05318
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 亜路 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | コレステロール / ABCタンパク質 / 高密度リポタンパク質 / セミインタクト細胞 / 細胞内輸送 / 小胞体 / ERES / 肺 |
Research Abstract |
ABCA1は細胞のコレステロールを細胞外に排出することでコレステロールホメオスタシスを制御するタンパク質であり、その機能欠損と動脈硬化発症に因果関係があるとされる。研究代表者はこれまでに、ABCA1の細胞形質膜への輸送・ターゲティング過程をGFP可視化しており、その動態・輸送キネティックスなどを定量的に解析する顕微アッセイシステム(セミインタクト細胞システム)を構築し、形質膜上に輸送されたABCA1が分解を受けるまでの寿命が、細胞内コレステロール排出効率と直接カップルしていることを示した。このアッセイシステムをさらに改良・活用することによって、ABCA1の寿命制御機構をトータルに明らかにすることを目的としている。 輸送・ターゲティング過程に関しては、小胞体からの物質輸送に必要なコンポーネントであるER exit site(ERES)を、ERESに局在するタンパク質であるYiplaとGFPとの融合タンパク質を用いることにより可視化した。ERESは小胞体上に多数存在し、ダイナミックに動きながら消長を繰り返していることが判明した。細胞分裂期にcdc2キナーゼの関与によりこのコンポーネント全体が崩壊することを示し、細胞分裂期に小胞体からゴルジ体への輸送が停止する分子的機構の一端を明らかにした。 一方、ABCA1と同じサブファミリーに属し肺サーファクタント形成に重大な役割を果たすタンパク質ABCA3に関してもGFP可視化し、その輸送・ターゲティング過程をABCA1と比較した。
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Research Products
(3 results)