2004 Fiscal Year Annual Research Report
視覚対象の認知過程における頭頂葉の役割-行為表出との関連から
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03J05460
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小早川 睦貴 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 視覚認知 / 頭頂葉 / 行為表出 |
Research Abstract |
本研究の目的は頭頂葉の持つ視覚認知機能について、行為表出との関連に着目し、その情報処理のメカニズムを探ることであった。この目的のため、昨年度の研究に引き続き以下のような検討・発表を行った。 行為表出と視覚認知機能の両方に関する検査目的で、実験心理学において用いられていたパラダイムを利用した課題を作成した。この課題について健常者実験および脳損傷患者における検討を行った。結果として、頭頂葉損傷により道具などの操作対象の認知が影響を受け、健常者と異なる認識がなされている可能性が示された。この内容については国際シンポジウム、および関連学会において発表をおこなった。 道具の使用と操作対象の配置の影響を検討する課題について、両側頭頂葉に進行性の病巣をもつ患者において検討を行った。同患者において、道具の向きによる行為遂行成績に差が見られたことから、道具使用における対象の空間的要因について考察した。また、同内容について関連学会において報告を行った。 視覚対象に対するパントマイム表出に関する実験の成果について、関連した国内雑誌に投稿を行い、受理された。
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Research Products
(1 results)