2004 Fiscal Year Annual Research Report
ウェブリソースを利用した地理的近傍およびランドマークの分析
Project/Area Number |
03J05538
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
手塚 太郎 京都大学, 情報学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 地域情報検索 / 情報抽出 / ウェブマイニング / 空間認知 / 受動的閲覧 / ユーザインタフェース / ランドマーク / 認知情報 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、ウェブからの包括的な地域情報抽出の枠組みの開発を進めている。大量のウェブ文書から認知的に顕著なランドマークの情報の抽出し、地理情報システム(GIS)の情報と結合させることによって、既存のGISが持たなかった新しい情報を付け加えている。近年、GISの応用分野のひとつであるカーナビや歩行者ナビ、位置情報サービスといった一般消費者向けの利用が拡大しており、本研究によって付加される情報はこれらのサービスにおいて重要な役割を果たすものである。 本年度はウェブからの認知的情報の抽出手法を発展させた他、ウェブから取得されたデータに基づく実用的なアプリケーションの実装を行った。また、これらの成果を国際会議ならびに国内外のワークショップにて発表した。さらに、海外において関連する研究を進めている研究者グループと積極的な情報交換も行っている。 本研究の成果として、地域情報の受動的閲覧インタフェース「車窓」が開発された。これは、従来、ユーザ側からの積極的な情報入力を必要としてきた既存のウェブ地域情報閲覧システムを発展させたものとして、最小限の操作で地域情報を閲覧できるようにしているシステムであり、幼少者やコンピュータ操作に不慣れなユーザ、あるいは娯楽として地域情報の閲覧を行いたいユーザの使用を想定している。このシステムを京都市内の小学校において、「総合的学習の時間」の授業に導入し、地域学習を進める際の支援を行なった。結果として、システムの機能等に関して生徒ならびに教師から高い評価を得た。 さらに、地理空間における認知情報の特性を利用したナビーションシステムの開発を目的として、カーナビメーカーとの共同研究を進めている。
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Research Products
(2 results)