2005 Fiscal Year Annual Research Report
環状プソイドペプチドを範とするゲノム情報収斂型ユニバーサル創薬テンプレートの創製
Project/Area Number |
03J05575
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
新居田 歩 京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | peptidomimetics / alkene isostere / diketopiperazine / organocopper / CXCR4 / PEPT1 / fluoroalkene isostere / chemical probe |
Research Abstract |
本年度はまず、ケモカインレセプターCXCR4アンタゴニストの創製をテーマとして、ジケトピペラジン(DKP)ミメティクス骨格の創薬テンプレートとしての応用について検討した。前年度までに開発した、有機銅試薬によるanti-SN2'反応を利用して、CXCR4のファルマコフォアとして重要であることが知られているナフチル基、グアニジノ基等を有する種々の(Z)型アルケン含有DKPミメティクスを合成し、それらのCXCR4アンタゴニスト活性を測定した結果、IC50=15μMのアンタゴニスト活性を示すDKPミメティクスを見いだす事に成功した。このことから、DKPミメティクス骨格の創薬テンプレートとしての有用性を示すことができた。続いて、DKPミメティクスから誘導可能な、シスアミド等価型(Z)-アルケン及(E)-フルオロアルケンジペプチドイソスターを用いて、ペプチドトランスポーター、PEPT1の機能解析を行った。前年度開発した、有機銅試薬による還元反応を鍵とする経路により合成したシスアミド等価型アルケンジペプチドイソスターに加え、トランスアミド型イソスターも合成し、それらのPEPT1に対する親和性を評価した。その結果、シス型イソスターの親和性は、トランス型のそれよりも明らかに低いことが明らかとなった。このことから、PEPT1はジペプチドのトランスアミド構造を優先的に認識している事が示唆された。また、アルケン型イソスターが、トランスポーターのような巨大なタンパク質の機能を解析する為の小分子ケミカルプローブとして有用である事を示す事ができた。
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Research Products
(3 results)