2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J05628
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山田 力志 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ホヤ / 母性mRNA / 遺伝子ネットワーク / 遠心卵片 / マイクロアレイ解析 |
Research Abstract |
母性mRNAの局在が、多くの動物の初期発生において重要な働きをする事が示されている。しかし、母性mRNAをから分化決定に至る一連のネットワークに関しては断片的である。本研究ではホヤ卵特有の遠心卵片系とゲノムレベルの基礎情報を有効利用することにより、その全貌を解析し理解することを目的とし研究を行っている。 ユウレイボヤ(Ciona savignyi)において表皮にしか分化しない赤卵片、及び筋肉・内胚葉分化決定因子が含まれていると思われる黒卵片から得たそれぞれ11,000のESTデータを利用、両卵片に違いの認められた遺伝子180個(赤卵片に偏在:70個、黒卵片に偏在:110個)に関して、Expresion Cloningを行った。結果、過剰発現胚において何らかの変化が見られる20個の遺伝子を同定した。 一方、発生初期胚において何らかの局在を示す母性mRNAを網羅的に調べあげる目的で、8細胞期胚におけるmRNAの局在を、ホヤ全遺伝子の約80%をカバーするマイクロアレイを用い、解析した。筋肉分化決定因子が局在していることが知られている植物半球後方細胞(B4.1)と残りの細胞との遺伝子発現を比較した。単離割球をもとにプローブを合成し発現量を比較した結果、mRNAがB4.1細胞に局在する可能性のある105個の遺伝子を得た。これら候補遺伝子すべての発現をホールマウントin situハイブリダイゼーションにより確認した結果、B4.1細胞の後極に局在を示す計21個の遺伝子を同定した。さらに、現在、8細胞期胚の動物・植物半球単離割球を用いた解析も行っている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Yamada L.: "Morpholino-based gene knockdown screen of novel genes with developmental function in Ciona intestinails"Development. 130. 6485-6495 (2003)
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[Publications] Nakashima K.: "The evolutionary origin of animal cellulose synthase."Development Genes and Evolution. 214. 81-88 (2004)