2004 Fiscal Year Annual Research Report
リボソームRNA成熟制御を介した核による葉緑体機能発現調節機構の解明
Project/Area Number |
03J05695
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岸根 雅宏 京都大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 葉緑体 / リボソームRNA / RNAプロセッシング / RNase / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
1.葉緑体RNase Rの機能解析 これまでにシロイヌナズナ葉緑体RNase R破壊株の解析を行い、この酵素が葉緑体リボソームRNAのプロセッシングに関与することを明らかとした。そこで本酵素のRNase活性を評価するため、大腸菌タンパク質発現系を用いたタンパク質の精製並びに酵素活性の測定を行った。葉緑体へのターゲット配列を除いた成熟タンパク質にHisタグもしくはGSTタグを付与したものを大腸菌内で発現し、どちらのタグを付与したものにおいても比較的少量であるが可溶性タンパクとして発現していることを確認し、アフィニティークロマトグラフィーを用いて精製した。そこで、この精製タンパクを用いて、反応条件、基質特異性等の検討を行った。 2.葉緑体RNaseホモログ破壊株の解析 昨年、新たに葉緑体RNase破壊株を2種単離した。これらはRNase E及びPNPase破壊株であり、どちらの破壊株も葉色の淡化と、葉緑体におけるRNA代謝の異常が認められた。今回、これらのRNaseの葉緑体機能に対する影響を解析するため、クロロフィル蛍光による遺伝子破壊株の光合成活性の評価を行った。その結果、RNase E破壊株においては、著しい光合成活性の低下が認められ、また、PNPase破壊株においては、葉の退色を示している領域において光合成活性が低下していることが明らかとなった。 一方、大腸菌においては、RNase RとPNPaseは共に主要なエキソ型RNaseとしてその機能を相補していることが知られている。そこで、葉緑体におけるそれらの関係性を明らかとするため、これら2種のダブルミュータントを作成した。
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Research Products
(1 results)