2003 Fiscal Year Annual Research Report
「意識」を伴う自律移動ロボットの行動戦略およびセンシング戦略の一貫した制御
Project/Area Number |
03J05881
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
江丸 貴紀 電気通信大学, 電気通信学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 自律移動ロボット / センシング / 意識 / 非線形ディジタル / 超音波センサ / インパルス性雑音 |
Research Abstract |
本研究では,誰にでも利用しやすい自律ロボットを実現するために,細かい操作に関してはロボット自身の判断で行う自律機構を付与することを目的とするものである.近年のコンピュータの処理能力向上,あるいはデバイスの発展に伴うセンシング能力の拡大により,ロボットが扱うことのできる情報の量は格段に増加している.しかし,情報量の増加が知的なロボットの実現に必ずしも結びついていない.我々の目的は,ある目的が与えられたとき,その目的に基づいて「意志」あるいは「意図」が発現し,そういった「意図」に基づいて必要な情報だけをピックアップし,それらを組み合わせるような枠組みを自律ロボットに持たせることにある. 平成15年度は,自律ロボットの新しいセンシング戦略を確立することを目的に研究を行った.人間を始めとする生物は,変化の中に情報を見出すと言われている.そこで,変化量の大きい点を重点的にセンシングする手法について検討する.本年度は,センサとしてロボットシステムで広く用いられている超音波センサに着目し,その積分値を利用するという新しい手法を提案した.通常,超音波センサは測距センサとして用いられているが,その積分値に着目することにより,環境の変化を効果的に抽出し,ロボットの行動に反映する手法を提案した.提案手法について実機で検討するため,センサシステムおよびロボットシステムを構築し,実環境におけるデータ取得およびその検討を行い,その有効性を検証した.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Emaru, T.Tsuchiya: "Research on estimating smoothed value and differential value by using sliding mode system"IEEE Transactions on Robotics and Automation. vol.19, no.3. 319-402 (2003)
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[Publications] T.Emaru, T.Tsuchiya: "Research on Parameter Determination for Smoothed and Differential Value Estimator"IEICE Transactions on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences. vol.E86A, no.7. 1732-1741 (2003)
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[Publications] 江丸貴紀, 土谷武士, 田中一男: "インパルス性雑音除去フィルタの計算高速化手法"日本機械学会論文集C編. vol.70, no.689. 62-68 (2004)