2003 Fiscal Year Annual Research Report
代数曲線のヤコビ多様体に関するアルゴリズムとその公開鍵暗号への応用についての研究
Project/Area Number |
03J05882
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
金山 直樹 電気通信大学, 電気通信学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | アルゴリズム / 素因数分解 / 格子 / 楕円曲線 / 群位数 |
Research Abstract |
1.P^rQ型合成数に対する素因数分解法についての研究・・・Coppersmithは1997年に、格子を利用して一変数合同式と二変数整数係数方程式を解く方法を提案した。彼は、二変数方程式の解法を利用して、PQ型合成数を(素因子Pの半分が既知であるという仮定の下で)多項式時間で素因数分解できることを示した。本研究ではCoppersmithの二変数方程式の解法をP^rQ型合成数(ただしrは既知とする)に対して適用し、素因子Pの何割が分かれば素因数分解されるかを評価した。(早稲田大学・小宮山雄木氏・新藤貴士氏、宮永望氏との共同研究) 2.P^2Q型合成数に対する楕円曲線法についての研究・・・岡崎・境・笠原は2002年に、「P^2Q型合成数に適した楕円曲線」を提案した。楕円曲線法と呼ばれる素因数分解法では素因数分解に成功するまでランダムに楕円曲線を生成するのだが、入力合成数がP^2Q型の場合はその特質を利用して、素因数分解に成功する確率が高くなると期待できる曲線を生成できるという結果である。しかし彼らの報告では実際に楕円曲線法がどのくらい高速化できるかについては言及されていなかったので。そこで我々は岡崎らの方法を用いた楕円曲線法を実装し数値実験して、その効率を調べて見た。(早稲田大学・綱友之氏、宮永望氏との共同研究) 3.探索区間を変化させたBaby-Step-Giant-Step法に関する研究・・・有限群の群位数を計算するアルゴリズムBaby-Step-Giant-Step法において探索区間を変化させて高速化する方法をTeskeらが提案した。われわれはそれを精密化し、さらにその高速化が適用できる判定条件も導き出した。(関東学院大学・長尾孝一氏,NTT・内山成憲氏、中央大学・松尾和人氏との共同研究)
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Research Products
(1 results)