2004 Fiscal Year Annual Research Report
材料の加工評価及び物性分析のための2次元複屈折分散計測システムの開発
Project/Area Number |
03J06059
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
若山 俊隆 国立大学法人東京農工大学, 大学院・工学教育部, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 複屈折分散 / ストークスポラリメータ / LCD用位相差フィルムの評価 / 幾何学的位相 |
Research Abstract |
本研究は複屈折の波長依存性を2次元で定量的に測定するシステムの開発を目的としている.平成16年度は幾何学的位相によるストークスポラリメータの開発を目指した.これは1/4波長板と1/2波長板から構成されている幾何学的位相シフタからなる.これらの波長板にはフレネルロムを用いて計測を行った。理想的にはフレネルロム波長板は波長依存性がないとされているが、実際にはわずかに波長依存性をもつ。この位相誤差による解析誤差を取り除く手法を提案した。以上の研究成果は実際に交付を受けた研究費によって東京で行われた国際会議ICO Tokyo‘04で発表した.この手法を用いて円偏光フィルムの製造工程に楕円率の波長特性のフィードバックを可能とした。 さらに、複屈折位相差の波長依存性を考慮した複屈折分散計測を応用させ、インラインを流れる液晶用位相差フィルムのリアルタイム複屈折分散分布計測を可能とした。この装置を用いて液晶用位相差フィルムを代表とする高分子材料の製造過程で生じる加工ムラの検出を可能とした。以上の研究成果は交付を受けた研究費を用いて応用物理学会分科会である日本光学会で発表した.ここではインライン計測における解析法の多機能化のために、交付を受けた研究費によって新たなソフトウエアの構築を行った.また、サンドイッチ型のキャリアリターダで構成される光学系によりワンショットで複屈折分散特性と主軸方位の同時検出法を提案した。分光器によって得られる分光透過光強度は2つの周波数からなるスペクトルであらわされる。これをフーリエ解析することで複屈折分散特性だけでなく、その主軸方位の同時に計測することが可能となった。このとき2つのリターダの比をm : nとすると、スペクトル上で周波数成分の分離が簡単になることを示した。このことに関しては応用物理学会2005(春)にて発表する。
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Research Products
(6 results)