2004 Fiscal Year Annual Research Report
角度分解光電子分光法等の手法による有機薄膜に金属を堆積させた界面の電子構造
Project/Area Number |
03J06604
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
横山 高博 千葉大学, 工学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 角度分解光電子分光 / バンド構造 / 有機薄膜 |
Research Abstract |
有機膜上に金属を堆積させた界面での金属-有機物間の相互作用による電子構造の変化を明らかにする第一歩として、Cu単結晶基板上にp-sexiphenyl(6P)分子の配向膜を作成するための膜作成条件の見積もり、および角度分解光電子分光法(ARUPS)を用いた測定を行った。 今年度から、基板の面方位を(110)に変更した。作成した膜の低速電子線回折(LEED)像から得られる6P分子の格子は、1軸配向であることがわかった。これは当初の見積もりが妥当であったことを示している。さらに角度分解光電子分光法(ARUPS)を用いて測定したところ、光電子強度は強度明瞭な出射角依存と面内角依存を示した。この結果は選択則のみでは解釈できなかった。同時に装置の改良を行い、分解能と強度の改善を達成した。これらの結果とIAC近似法による計算結果を比較することで、1)分子の基板上での配列方向が基板軸に沿っている、2)分子内のバンド分散と対応可能な強度変化が生じている、ことがわかった。しかし膜厚が薄いため測定結果には基板金属からの構造も含まれており、今後より慎重に詳細な解析を行うことで、運動量空間でのバンド構造を明らかにする予定である。 また、有機EL素子の動作機構解明に重要、かっ発光効率の向上理由を理解するために必要な、金属/Alq_3界面での電子構造が、金属種の違いによる違いを、軟X線吸収分光(NEXAFS)により調べた研究をまとめ、国際学会等で発表を行った。
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Research Products
(1 results)