2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト口腔上皮細胞の自然免疫応答-特に歯周病発症との関わり-
Project/Area Number |
03J06961
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
上原 亜希子 東北大学, 大学院・歯学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | NOD1 / NOD2 / TLR / MDP / DMP / lipopeptides / lipid A / NFkappaB |
Research Abstract |
NOD系とTLR系を介する刺激の相乗作用 最近、Nucleotide-binding oligomerization domain (NOD)ファミリー分子が細菌細胞壁ペプチドグリカン(PGN)を細胞内で認識して自然免疫応答を発現することが判明した。即ち、NOD1はdiaminopimelic acid (DAP)を含むPGNのペプチド部分を、NOD2はmuramyldipeptide (MDP)を認識する。我々は化学合成したNODリガンドとTLRリガンドによるヒト単球系THP-1細胞に対する相乗作用を検討した。その結果供試標品(FK156およびFK565ならびにγ-D-Glu-meso-DAP[NOD1リガンド]、合成MDP[NOD2リガンド]、大腸菌型合成リピドA[TLR4リガンド]、大腸菌型合成リポペプチドPam3CSSNA[TLR2リガンド]はいずれもTHP-1細胞に作用したが、NODリガンドの作用はTLRリガンドに比べて著しく弱かった。また、供試したNODリガンドを組み合わせて刺激すると著しい相乗作用が認められた。さらにRNA干渉法により、NOD1リガンドとNOD2リガンドのTLRリガンドとの相乗作用は、それぞれNOD1とNOD2依存的なNFkappaB活性化に基づくことが判明した。
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