2003 Fiscal Year Annual Research Report
下部マントル圧力条件での炭素質隕石の相関係と金属メルト-珪酸塩メルトの元素分配
Project/Area Number |
03J07113
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
朝原 友紀 東北大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | アエンデ隕石 / 高圧 / 相関係 / 元素分配 / マグネシウムペロヴスカイト / 炭素質コンドライト |
Research Abstract |
地球マントルの難揮発性元素組成比は、炭素質コンドライトの組成比と非常に良く一致することが知られており、地球の材料物質は、炭素質コンドライト的な元素存在度を持っていたと考えられる。この事から、地球形成初期の化学分化を議論する上で、炭素質コンドライトであるAllende阻右の高温高圧下での挙動を明らかにすることは非常に有用である。圧力発生には、マルチアンビル高圧発生装置を使用した。25GPaまでの実験の結果、Allende阻石組成においてはリキダス相が24.5GpaでGarnetに代わってMg-perovskiteになり、ペリドタイトが熔融した場合よりも約8GPa低圧側でMg-perovskiteがリキダス相になることなどが明らかになった。また、金属熔融相-酸化物結晶相間のNi/Fe交換分配係数が圧力とともに増加する傾向があることも示された。25GPaまでの相関係と主要元素分配の結果をまとめて、Physics of the earth and planetary interiorsに投稿し、受理されている(in press)。また、Allende隅石を出発物質とした高圧熔融実験で得られた試料の微量元素分析を、岡山大学固体地球研究センターの二次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて行った。天然試料を出発物質として、Mg-perovskite-珪酸塩メルト間の微量元素分配係数が調べられたのは初めてであり、Mg-perovskite-珪酸塩メルト間の微量元素分配挙動には化学組成依存性があることが示唆される結果が得られた。
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Research Products
(1 results)