2005 Fiscal Year Annual Research Report
OFDM/CDMA移動通信における超高速高品質信号伝送技術の研究
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03J07309
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高岡 辰輔 東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | MC-CDMA / HARQ / 可変拡散率 / スループット |
Research Abstract |
現在,携帯電話に代表とされる移動通信システムにおいて,数十メガビット/秒の伝送速度を実現できるようになった.しかしながら,動画や大容量ファイル等の伝送には更なる高速・高品質化が求められるため,次世代の移動通信システムの構築を目的とした無線伝送技術の研究・開発が盛んである.時々刻々と変化する移動無線チャネルで高速・高品質な伝送を実現するには,無線チャネルに適した無線伝送方式が望まれる.近年,直交周波数分割多重(OFDM)と符号分割多元接続(CDMA)を融合した,マルチキャリア(MC-)CDMAが盛んに研究されている.また,パケット伝送が主流の移動通信システムでは,誤り訂正符号化と自動再送要求(ARQ)を組み合わせたハイブリッドARQ(HARQ)は重要な技術である. MC-CDMAには拡散率を自由に設定できるという特徴があるが,従来のMC-CDMA HARQの研究では,再送に関わらず常に同じ拡散率を用いてパケット伝送を行っていたため,受信信号対雑音電力比(SNR)が異なれば,スループット(周波数利用効率)を最大に出来る最適拡散率が異なるという問題があった.そこで,再送ごとにMC-CDMAの拡散率を変化させる,可変拡散率を用いるMC-CDMA HARQの研究を行った.計算機シミュレーションによりスループットを最大にできる最適拡散率を求めた結果,初回パケット送信時には拡散率=サブキャリア数(マルチコードMC-CDMA),2回目以降のパケット送信時には拡散率=1(OFDM)と設定すれば良いことが分かった.従来の固定拡散率を用いるMC-CDMA HARQと比較した結果,受信SNR全体に渡って優れたスループット特性が得られることが分かった.
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Research Products
(2 results)