2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J07351
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 健洋 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 重み付きグラフ / 需要点 / 供給点 / アルゴリズム / 木 / 直並列グラフ / 部分k-木 |
Research Abstract |
本研究では,グラフの点に供給点または需要点の役割が与えられ,それぞれに供給量と需要量という重みが与えられた重み付きグラフを扱った.そのようなグラフに対し,需要と供給の条件を満たすようにグラフを分割するアルゴリズムを開発した. まず,木のグラフ分割問題に関してまとめた論文が,学術雑誌に採録が決定した. 次に,直並列グラフのグラフ分割問題に対しアルゴリズムの開発・解析を行った.グラフ分割問題は木に対してさえNP困難であり,したがって直並列グラフに対し効率のよいアルゴリズムはありそうにない.そこで,本研究では擬多項式時間アルゴリズムの開発を行った.その結果は,2005年5月開催の国際会議にて発表予定である. また,直並列グラフに対し,より一般的な分割問題を解くアルゴリズムを与えた.この問題では,グラフを分割する際の連結成分の個数を指定することができる.さらに,今まで上限のみ指定することができた連結成分の重みの和の制限を,上限と下限の両方を同時に指定することができるようにした.この問題は,1993年に道という非常に限られたグラフに対して解かれて以来,ずっと新しい結果は得られていなかった.しかし,本研究では直並列グラフという広いクラスのグラフに対し,この問題を効率よく解くアルゴリズムを与えることに成功した.その結果は,2004年6月に国際会議で発表し,また学術雑誌に採録が決定している.
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Research Products
(2 results)