2004 Fiscal Year Annual Research Report
細胞核に局在するアクチン関連タンパク質hArp6のヘテロクロマチン形成への関与
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03J07405
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大渕 恵理 東北大学, 大学院・農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | アクチン関連タンパク質 / ヘテロクロマチン |
Research Abstract |
1.hArp6とHP1の相互作用の解析 CENP-A(セントロメア特異的なヒストンバリアント)および、HP1α(heterochromatinprotein1,ヘテロクロマチン形成に関わる代表的なタンパク質)それぞれをGFP,RFPとの融合タンパク質としてstableに発現する細胞株に、FLAGタグを付加したhArp6を導入し、核内での詳細な局在を観察した。hArp6のシグナルは核内に斑点状にあり、HP1αのシグナルと一致していた。このことからhArp6がセントロメア近傍のヘテロクロマチン領域にHP1αと共局在することが示された。 2.Arp6のin vivoでの機能解析 RNA干渉法により培養細胞中のArp6の発現を低下させることにより、Arp6の機能を解析した。ヘテロクロマチンの構造や核内局在性の変化を調べるため、ヘテロクロマチン構造を明瞭に観察することのできるmouse NIH3T3を用いた。Arp6の機能を阻害した細胞を顕微鏡で観察したところ、間期においては微小核、多核、chromosome bridgeが多くの細胞に見られた。分裂期の細胞を抗tublin抗体を用いて間接蛍光抗体法により観察したところ、染色体のmis-alignmentが観察された。これらのことから染色体分配にArp6が関与することを明らかにした。
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Research Products
(1 results)