2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J07961
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
韓 愛善 九州大学, 大学院・工学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | MutSタンパク質 / 遺伝子センサー / 電気化学 / 遺伝子診断 |
Research Abstract |
前年度まで、MutSタンパク質の大腸菌での発現系の確立に成功し、大腸菌により大量に発現したMutSタンパク質を金電極表面に固定化し、全種類のミスマッチDNAおよび一塩基欠失DNAの検出に成功した。各々ミスマッチに対するMutS固定化金電極センサーの応答は異なり、本研究で提案するMutSタンパク質固定化電極を用いて変異検出が可能であることが示された。 そこで本年度は前年度で構築したMutSタンパク質固定化電極のセンサーとしての性質についてもっと詳細な検討を行った。具体的にはMutSタンパク質固定化電極の検出感度およびタンパク質固定化量の評価を行った。 まず60bpのGTミスマッチを用いて検出限度について調べた結果、ピコモルまで検出が可能であることが明らかとなった。イオンチャネルセンサによる測定においては比較的に高感度で、実用化が可能であることが示された。 また水晶振動子マイクロバランス法(QCM)によって、水晶振動子上の金表面に固定化したMutSの量を測定することで、電極表面に固定化されたMutSタンパク質の量を推測した。QCMによりMutSタンパク質が金電極表面に約0.25pmol/cm^2固定化されていることが明らかとなった。さらに変異DNAを添加すると、変異DNAが0.09pmol/cm^2結合された。MutSタンパク質と変異DNAは2.8:1の比率で結合されていて、これはMutSタンパク質は二重体形成により変異DNAを捕捉する報告と一致した。また今回の結果からMutSタンパク質は金電極表面の約27%覆われていることが判明し、これからタンパク質の固定化量などを最適化することにより、本センサーのさらなる感度の向上が期待できる。
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Research Products
(1 results)