2004 Fiscal Year Annual Research Report
ほ乳類FZ01・GTPaseのミトコンドリア融合における機能とその調節
Project/Area Number |
03J07981
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
江浦 由佳 九州大学, 大学院・医学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ミトコンドリア / 形態形成 / 膜融合 / FZO / mitofusin / GTPase |
Research Abstract |
我々はこれまでにほ乳動物では報告のなかったFZOのホモログをラットにおいて同定し、これが酵母とは異なり2つのアイソフォーム(Mitofusin1,Mitofusin2)が存在すること、そしてその後の解析から哺乳動物において2つのMfnアイソフオームが異なる機能を持ち、共にmit融合に必須であり、協調的にmit形態の調節に機能することを明らかにしてきた。さらに複合体に含まれるmitofusinと協調的に機能する新規因子の探索を行った結果、リコンビナントmitofusin1タンパクカラムによるアフィニティ精製でひとつ新規因子の同定できた。これをmitofusin binding protein (MIB)と呼ぶ。今年度はこの因子の解析を中心に行った。 (1)リコンビナントHis-MIBタンパク質を精製しこれを抗原に用いて抗体を作成した。 (2)細胞内局在を細胞分画を用いて解析した結果、MIBはミトコンドリア、及びサイトソルに局在していることがわかった。ミトコンドリアに局在するMIBの膜結合性はアルカリ処理をおこなっても30%膜画分に回収されることから膜に強く結合していることが示唆された。 (3)Hela細胞にMIB-FLAGタンパク質を過剰発現させると、ミトコンドリアは非常に細かく断片化した。またこの効果は、発現量に強く依存した。このとき、他のオルガネラである小胞体やゴルジ体、ペルオキシソームの形態には影響がなくミトコンドリアに特異的な効果といえる。 (4)HeLa細胞にMIB-FLAGとMfn1-HAを同時に過剰発現させると、MIBによるミトコンドリアの断片化は抑制された。 (5)MIBのミトニンドリア上での存在様式を調べるためにBlue Native PAGEを行った結果、MIBは3種類のサイズの大きな複合体を形成していることがわかった。
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Research Products
(1 results)