2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J08190
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
小林 芳恵 広島大学, 大学院・文学研究科, 特別研究員DC2
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Keywords | バルトリハリ / ヴァーキヤパディーヤ / サンスクリット語 / 文法学 / 言語理論 / 語意 |
Research Abstract |
今年度の研究実績として次の諸点が挙げられる。 『ヴァーキヤパディーヤ』第三巻、「種詳解章」前半部分(第一詩頌から第40詩頌まで)の日本語訳および,当該部分に対するヘーラーラージャ注の日本語訳を完成させた。またデータベース構築作業の一環として、『マハーバーシャディーピカー』のデータベースを完成させた。 さらに、本課題について、既に翻訳が終了した課題について、分析考察した成果を、以下の題目にて国内外の学会にて発表した。 1)「Vakyapadiya, Jatisamuddesaに関する一考察」(日本印度学仏教学会、於佛教大学、2003年9月) 2)「バルトリハリの<種>表示理論-<能力>論の観点から」(広島哲学会、於広島大学、2003年11月) 3)'All words denote the universal : Bhartrhari's Approach'(International Seminar, in New Delhi INDIA,13.Jan.2003) いずれの成果も、これまでの先行研究では十分に明らかにされていないバルトリハリの<種>表示理論について明らかにしたものであり、国内だけでなく、国外でも高く評価された。またこのうち1)については,雑誌『印度学仏教学研究』に掲載された. さらにインドでの『ヴァーキヤパディーヤ』の写本収集作業の成果として、プーナ市バンダルカル・オリエンタル・リサーチ研究所所蔵の写本6点,ヴァナーラスのサンスクリット大学付属図書館所蔵の写本4点のゼロックスコピーの獲得権利および本課題に使用するための許可を取得した。さらに、デリーのインディラガンジー国際美術センターにて、バンダルカル・オリエンタル・リサーチ研究所所蔵の『ヴァーキヤパディーヤ』写本のうちの一つのマイクロフィルムコピーを取得した。
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