2003 Fiscal Year Annual Research Report
非平衡プラズマと触媒を用いた燃焼排ガス処理システムの開発
Project/Area Number |
03J08345
|
Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
松井 良彦 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | プラズマ / 放電 / 触媒 / ディーゼル / NO_x / PM / ハニカム / 逆電離 |
Research Abstract |
現在、ディーゼル排ガス中に含まれる窒素酸化物(以下NO_x)や微粒子(以下PM)による大気汚染が深刻であり、その浄化技術の開発は急務である。本研究では放電と触媒の併用による、低温(100〜150℃)、酸素リッチ条件下における排ガス処理技術の開発を行った。 放電と触媒の併用により高効率なPMの捕集、酸化除去が可能であることを既に示し、この中でナノパーティクルと呼ばれる直径50nm程度の微粒子が同時に捕集可能であることを原子力間顕微鏡及びメンブレンフィルタを用いて新たに確認した。 ペレット型放電反応器に酸化触媒である白金触媒及び炭化水素ガスを添加剤として模擬排ガスの処理試験を行ったところ、白金触媒では実排ガス除去に対する高い活性が得られない低温条件(150℃)においても、高電圧を印加することでNO_xからN_2やN_2Oの還元反応が起こることを発見した。実排ガスを用い同様の試験を行い、カーボンマスバランスを検討することで、排ガス中のPM、CO、HCがCO_2、H_2Oへ酸化されていることが分かった。試験後の触媒物質をFT-IRの拡散反射、X線回折にて測定を行いPMの酸化を確認した。これらの反応プロセス、特に触媒活性効果の主要因を検証するため、放電において生成が予想されるO_3やCO、H_2、R-CHOについての影響を調べ、触媒活性発現因子ではないことが分かった。 放電と触媒を用いたガス処理の高効率化を目指し、ハニカム触媒にも適用可能な触媒表面及び内部に放電を形成することを目的とした逆電離現象による放電手法について検討を行った。実験の結果、触媒表面、内部の至る所において放電を発現させ全面放電が起こること見出し、10μm〜100μm程度の細孔内において放電が可能であることを発見した。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Yoshihiko Matsui: "Simultaneous Removal NO_X and Particles from Diesel Engine Exhaust Using Plasma and Oxidative Catalyst"SAE Technical Paper. SP1759. 111-119 (2003)
-
[Publications] Zhenzhou Su: "NO_x Removal Using Discharge Plasma and Electrophoresis"SAE Technical Paper. SP1759. 139-143 (2003)
-
[Publications] 松井 良彦: "放電と白金触媒の併用によるディーゼル排ガス低温処理"静電気学会. Vol.28,NO.1. (2004)