2003 Fiscal Year Annual Research Report
航空レーザー測距法を用いた温暖化による亜寒帯の植生変化の検出
Project/Area Number |
03J08425
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
日下部 朝子 早稲田大学, 人間科学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 亜寒帯林 / 森林葉面積指数 / 航空レーザー測距法 / 植生変化 / カナダ |
Research Abstract |
調査研究 航空レーザー測距がなされた苫小牧、カナダ亜寒帯林北部での葉面積指数の実測調査およびその結果の取りまとめとともに、カナダ亜寒帯林南部での1997年、2002年になされたレーザー測距により、5年間の森林葉面積指数の差を求めた。また、苫小牧対象地では、葉面積を面分布で推定することを目的とし、IKONOS衛星画像と実測値とに対応が取れるかを試みた。 1.北海道苫小牧国有林のレーザー測距対象域でサンプルプロット20箇所の森林葉面積指数を実測し、これとレーザー測距データとの比例関係が成立することを明らかにした。 2.、カナダ亜寒帯林北部のレーザー測距対象域でサンプルプロット38箇所を設置して葉面積指数を実測し、これでレーザー測距データを較正することにより全長750kmの森林葉面積指数の分布を明らかにした。 3.カナダ亜寒帯林南部で1997年、2002年に行ったレーザー測距の結果から得た森林葉面積指数の差を求めたところ、トランセクト南1/4のステップ-亜寒帯林移行帯では微減、北1/4では微増しているという亜寒帯林北進の傾向が見られたことから、レーザー測距法による植生変化の検出の可能性を得た。 4.苫小牧調査地でIKONOS衛星画像から計算できる植生指数と実測葉面積との比例関係が認められず、樹冠の鬱閉度や林齢などを補正係数として使用する必要があることを明らかにした。 研究発表 以下のとおり、上記2、3の研究成果を内外の国際シンポジウムにて発表し、3を論文として投稿した。 ・学会発表 (1)ScandLase Scientific Workshop on Airborne Laser Scanning of Forests.2003年9月.ウメオ (2)XXVI Symposium on Polar Biology.2003年12月.東京 ・論文1編(11.研究発表に記載)
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Sweda, H.Tsuzuki, T.Kusakabe: "Climate-induced vegetation change in Canadian boreal forest as detected by airborne laser profiling"Proceedings of the ScandLaser Scientific Workshop on Airborne Laser Scanning of Forests. 107-113 (2003)
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[Publications] H.Tsuzuki, K.Hirai, T.Kusakabe, T.Sweda: "Airborne laser altimetry as a complementary means to flux observation of carbon dioxide"Proceedings of International Workshop on Flux Observation and Research in Asia. 50-51 (2003)