2004 Fiscal Year Annual Research Report
キラルナノゲルと強磁性ナノ粒子のハイブリッド化による新規キラル分離剤の開発
Project/Area Number |
03J08672
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山田 泰輔 熊本大学, 工学部, 特別研究員-PD
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Keywords | オルガノゲル / エナンチオ選択性 / 誘起円二色性 / 磁性ナノ粒子 / ビニルイミダゾール |
Research Abstract |
これまでに無機基材表面への有機化合物の導入に関して評価を行ってきた。本年度は無機基材の種類をカーボンナノチューブ、フラーレン、ナノ磁性粒子と脂質化合物を組み合わされることによって、脂質化合物のナノゲル形成における自己組織可能を利用して、これらの無機材料を一次元に配向させることを試みた。臨界会合濃度以上でかつゲルを形成しない濃度条件で分子内に極性を有する脂質の透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、3次元に発達した繊維状ネットワークが観察された。その条件下で強磁性ナノ磁性粒子を混合し、同様に透過型電子顕微鏡を行ったところ、わずかではあるがナノ磁性粒子が一次元に配向した様子が確認された。しかしながらその一次元配向体がどのような条件、調整法で再現できるかなど、不明な点が多く更なる実験が必要であると考えられる。またそのほかの無機材料について同様の実験を行ったが、脂質による繊維状会合体は確認されたものの無機物質の一次元配向体は確認できなかった。今後脂質の種類や、無機物との混合比を変化させて調査を行っていく予定である。 また、オルガノゲルの基本構造およびそのプロパティについて知見を深めるために、米国Georgeteon UniversityのR.G.Weiss教授の訪問を実施した。その結果、光学的な分析手法のほかに、XRDを用いた評価法を学ぶとともに、様々なオルガノゲル化剤について知見を深めることができた。 また特別研究員の期間終了後は、同教授の下で博士研究員を内定しており、今後更なる研究の発展が期待できる。
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Research Products
(2 results)