2004 Fiscal Year Annual Research Report
DNAの繰り返し配列を認識し、その部位を特異的に検出するDNAプローブの開発
Project/Area Number |
03J08683
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
北村 裕介 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | DNAコンジュゲート / テロメア / ハイブリダイゼーションプローブ / 協同性 / 反復配列 / ルテニウム錯体 / インターカレーター / UV融解実験 |
Research Abstract |
本研究ではゲノムに存在する反復配列の反復の1単位(telo-s, d(TTAGGG))に相補的なオリゴヌクレオチド(d(CCCTAA),1)と[Ru(phen)_2(dppz)]^<2+>錯体(dppz:ジピリドフェナジン、Phen:フェナンスロリン)とのコンジュゲート(2)を用いて、反復配列を効率的に認識することを目的としている。標的の長い反復配列の全てではなく、その1単位に結合するDNAコンジュゲート間に協同性が働けば、反復配列を探索し、特異的に結合するユニークなプローブとなることが期待できる。 2Δ、2Λはtelo-d(d(TTAGGG)_2)と非常に強固なタンデム二本鎖を形成した。未修飾のタンデム二本鎖(1/telo-d/1)の見かけのTm(13.8℃)との差はそれぞれ30.3、26.4℃であった。興味深いことに2Δは6merと1:1で二本鎖を形成するよりも、12mer上にタンデム結合する方が熱力学的にかなり安定であることが判った。これはハイブリダイゼーションにおいて2Δ同士が効果的に相互作用しあった結果である。計算によると、一つ目の2Δがtelo-dに結合することによって、隣のサイトへの二番目の結合を結合定数にして50倍以上にすることが判った。一方、2Λでは同様の効果は見られなかった。
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