2004 Fiscal Year Annual Research Report
メタボロミクスを起点とした植物ペルオキシソームの機能解析
Project/Area Number |
03J08767
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
新井 祐子 基礎生物学研究所, 高次細胞機構研究部門, 特別研究員(PD)
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Keywords | ペルオキシソーム / グリオキシソーム / キナーゼ反応 / キナーゼタンパク質 / オルガネラ |
Research Abstract |
現在までに、グリオキシソーム局在型キナーゼタンパク質をゲル内リン酸化反応で検索し、自己リン酸化能を有する複数のタンパク質を検出している。この結果から、グリオキシソームの機能調節にグリオキシソーム局在型キナーゼタンパク質が関与していることが示唆された。そこで、キナーゼドメインとペルオキシソーム局在化シグナルを有する遺伝子をアラビドプシスのデータベースから検索した11遺伝子の発現産物と蛍光タンパク質の融合タンパク質を、ネギ表皮細胞に一過的に発現させて細胞内局在を確認した。 また、これまでに単離グリオキシソームを用いたin-vitroキナーゼ反応により、pH及び金属イオン依存的にリン酸化される複数のタンパク質を検出している。検出されたタンパク質はリン酸化により制御されているタンパク質であることが期待される。そこで、既知のグリオキシソーム局在タンパク質の抗体を用いて免疫沈降法によりタンパク質の同定を試みた。その結果、β-酸化回路の酵素の一つである3-ketoacyl-CoA thiolaseがリン酸化されることを明らかとした。 一方、これまでに植物ペルオキシソームのプロテオーム解析から多くのタンパク質が検出されている。しかし、他のオルガネラ局在型タンパク質の混入も多く、同定が困難であった。そこで、精製度の高いペルオキソームを回収するために、iodixanolを用いた単離法を確立した。今後は、確立した手法を用いてペルオキシソームの生理機能及びその調節機構に関与するタンパク質の同定を試みる。
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Research Products
(1 results)