2003 Fiscal Year Annual Research Report
1790年から1830年における西ジャワ・バンテンの社会変容
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03J08970
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
太田 淳 慶應義塾大学, 経済学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | バンテン / オランダ東インド会社 / オランダ植民地 / イギリス植民地 / スルタン / 村落 / 税制 / 官僚 |
Research Abstract |
報告者は、2003年4月20日〜5月8日、6月20日〜7月19日、および8月4日〜10月19日までの期間オランダに滞在し、国立公文書館(ハーグ)および王立言語地理民族学博物館(ライデン)にてオランダ東インド会社資料およびオランダ植民地資料の収集を行った。5月9日〜6月20日の期間にはロンドンの大英図書館および国立文書館にて、イギリス統治期(1811-16)の資料調査を行った。7月19日から8月4日にはインドネシアに赴き、インドネシア大学(ジャカルタ)、パジャジャラン大学(ボゴール)の専門家と意見交換を行った他、バンテンで旧スルタン家の関係者などを訪ね資料調査を行った。 10月20-23日には、中国・廈門で開催された第3回TANAP workshop(東南アジア近代史研究会)に参加した。上記の調査において収集した資料をもとに、1808年から1830年までのオランダ・イギリス統治下におけるバンテン社会の再編成に関して報告を行い、参加者と意見を交換した。 その後の期間は、上記研究会で得られた意見を参考に、収集した資料の分析と整理にあたっている。植民地支配は従来考えられていたように1830年頃に急速に深化したのではなく、1808年の直接支配開始から漸進的に深まったこと、この時期の植民地政庁の支配力は弱く、伝統的支配体制を利用するよりなかったこと、またこの時期の支配における政策と現地側の対応がその後の植民地体制に大きく影響したことに関しては、報告者の見解に対して大方の同意が得られた。しかしながら土地政策の影響と村落の変容に関しては、報告者の発表内容を超えた興味深い見解が参加者から得られたため、再び資料を検討して問題の整理にあたっている。
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