2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J08976
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
串田 裕彦 慶應義塾大学, 文学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 様相論理 / 証明論 / 対応定理 |
Research Abstract |
必然性概念に関する論理的表現や論理推論を扱う論理学である様相論理学に対する主要な意味論としてKripkeらによる可能世界意味論が知られている.それによれば,ある可能世界αにおいて「Aは必然的に真である」とは,αと到達可能性Rをもつ全てのβで「Aが真」と解釈される.本研究では,この解釈を構文論的に表現した標準解釈に基づき,種々の様相論理と古典論理との対応定理を証明論的な方法により示してきた.基本的な結果として,様相論理S4についての対応定理の証明論的解決が,Journal of symbolic logic(2003)に掲載された.本年度の出版としての成果は,ある別の方法により,S5に関する定理を示し,Bulletin of the section of logicに掲載された.(上記のS4に関する定理における証明は,S5には有効でない.).又,ハイブリッド・ロジックといわれる様相論理のある拡張に関して,対応定理を示した.ハイブリッド・ロジックでは,可能世界に直接言及できる体系である.この結果は,Journal of logic, Language, Informationに投稿中であるが,レフリーから指摘されている修正点が,非本質的な2点であり,採択は目前である.又,まだ出版には関わっていないがLogic of proofsといわれる様相論理の一種である体系に関する対応定理を,今までの種々の方法を適用しつつ,解決を目指している.
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Research Products
(1 results)