2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J09569
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
綿貫 丈雄 北海道大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | テラヘルツ / 量子ドット / ポラリトン / 量子コンピュータ / スピン・ダイナミクス / イメージング / 四光波混合 / パルス整形 |
Research Abstract |
フェムト秒時空間パルス整形やフォノン・イメージングについて経験の深い足立智助教授(北海道大学大学院工学研究科)の指導のもとに、パルス誘導ラマン散乱実験(ISRS)に「ポラリトニクス」を導入し、波数・周波数の選択励起や共鳴励起による増幅、伝播するTHz波の可視化(イメージング)などによる、新しいTHz帯域分光法を開発している。 平成16年度は、更に所属研究室の武藤俊一教授(CREST「量子情報処理ネットワーク技術」研究代表)この手法を自己成長半導体量子ドット(QD)のスピンダイナミクスの観測に応用した。これは従来、3パルス四光波混合と呼ばれる分光法にヘテロダイン検波を導入したものであり、結果としてInAlAs-QD中の励起子キャリア・スピンのコヒーレンスが少なくとも7ナノ秒以上持続していることを示した。 さらに、単一ドット分光の実験結果や量子井戸に関する研究成果の蓄積と比較・議論することにより、励起子寿命や純粋位相緩和時間などとの関係も明らかにし、これらの成果は、次欄に挙げるとおり各種国際会議・学術誌上に発表した。 現在、平成17年度にむけて、これら両面からのアプローチを融合させて、量子ドットのTHz帯域分光法を確立すべく努力している。
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Research Products
(3 results)