2003 Fiscal Year Annual Research Report
脊椎形成不全マウス(Jsr)の原因遺伝子の解析および治療法の開発
Project/Area Number |
03J09878
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岡野 伸哉 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 脊椎形成 / 体節形成 |
Research Abstract |
マウスゲノムデータベースより、Jsrが在在するBAC382-O-7クローンの存在位置を検索したところ、galectin-related inter-fiber protein (Grifin)、Lfng、Riken cDNA 2900029G13 gene (2900029G13Rik)の3個の遺伝子がBAC382-O-7に含まれていることがわかった。この3つの遺伝子を候補遺伝子として、アミノ酸をコードする領域のシークエンスを行ったところ、いずれも、塩基置換が見られなかった。この中でも体節形成、脊椎形成に強く関与することが報告されているLfng遺伝子に注目して、胎子期の発現をWhole-mount in situ hybridization法で、ミュータントマウスを用いて、確認した。その結果、ミュータントマウスの胎子でLfng遺伝子の発現パターンに大きな変化は見られなかったが、発現領域が、正常マウス胎子に比べて、若干大きい傾向が見られた。このことから、JsrマウスはLfng遺伝子の発現パターンの異常ではなく、発現領域の変化による影響が、病態の原因ではないかと考えられる。
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