2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J10032
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐藤 麻希 北海道大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ハロロドプシン / クロライドポンプ / 光駆動イオンポンプ / 膜たんぱく質 / 大腸菌 / 変異体 |
Research Abstract |
ハロロドプシン(hR)は高度好塩菌の細胞膜に存在する光駆動型クロライドポンプである。hRで研究が比較的進んでいるのは、salinarum hRとpharaonis hRで、前者は結晶構造が報告されている。一次構造の相同性は66%で、これらの機能比較から新たな知見が得られると予想される。 本年度はR57QとR63Qを作製した。吸収スペクトルでは、クロライド非存在下において、R123変異体の最大吸収波長が30nmブルーシフトした。基底状態ではクロライドに対する親和性は、放出側の変異体(R57Q,R63Q,K215R/Q、T218V)では野生型とほぼ同じであったが、取り込み側の変異体(R123K、 T126V)では、1オーダー低下した。R57QとR63Q変異体は野生型と違いはなかった。野生型と変異体のフラッシュフォトリシス解析から光励起状態の中間体を同定した。野生型、R63QとK215Qはフォトサイクルの0中間体が観測されたが、その他の変異体では、0中間体が現れなかった。特にT218Vにおいて0中間体が現れなかったことから、クロライド放出にはThr218が関わっていると言える。 以上のphRの実験結果から、1.Arg-123とThr-126はクロモフォア近傍のクロライド結合サイトの安定化に重要で、Arg-123は色変化に関わっている、2.K215RはshR化変異であるが、異常フォトサイクルを示すため、Lys-215はshRとは異なったアニオン放出機構に関与していることが示唆された。3.Arg-57,Arg-63は放出には関わっていないことが分かった。 これらの成果の一部は2005年度日本生物物理学会で発表した。また、Biochemistryへ2報論文発表した。
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Research Products
(2 results)