2005 Fiscal Year Annual Research Report
GerbeにもとづくChern-Simons理論の量子化
Project/Area Number |
03J10377
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
五味 清紀 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 特別研究員
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Keywords | 滑らかなDeligneコホモロジー / gerbe / Chern-Simons理論 / ループ群 |
Research Abstract |
Chern-Simons理論に現れるgerbeは,1次元多様対上の主束の接続のgerbeとして定式化される.特に,接続の空間への自然はゲージ変換群の作用について同変なgerbeとなっている.これと全く平行する状況が高次元においても存在することを詳しく研究した.より具体的には,次のような結果を得た. 1.コンパクトで向き付けられた(4k+1)次元多様体の(2k+1)次微分形式の空間上に,あるgerbeを定式化した.これは,(2k+1)次微分形式の空間への自然な(2k+1)次の滑らかなDeligneコホモロジー群れの作用について同変なgerbeとなっている.この同変gerbeは群作用について不変な接続を持ち,それを簡約することで,有限次元トーラス上の同変な接続つきgerbeは得られる.その曲率として得られる3次微分形式も具体的に記述することができる. 2.上の同変gerbeの構成においては,考えている(4k+1)次元多様体の(2k+1)次の滑らかなDeligneコホモロジー群の2コサイクルを用いる.この2コサイクルに対応するDeligneゴホモロジー群の中心拡大の無限次元表現を,適当な条件のもとで分類した.その既約表現の同値類の数は有限であり.(4k+1)次元多様体のコホモロジーの情報から計算できる.また,これらの表現は,適当な位相のもとで連続な表現になり,ある複素表現に拡張する.これらの結果は,U(1)のループ群のレベル2の正エネルギー表現の分類の高次元を与えている.
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Research Products
(3 results)