2003 Fiscal Year Annual Research Report
山谷地域におけるNPOのホームレス自立支援事業を通した再生まちづくりの研究
Project/Area Number |
03J10805
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
義平 真心 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | ホームレス居住自立支援 / サンフランシスコ市テンダーロイン地区 / アフォーダブル住宅 / 非営利ディベロッパー / ストックホルム市 / 民間委託 / 共生のまちづくり |
Research Abstract |
初年度は海外におけるホームレス問題の調査及び山谷地域におけるフィールドワークが中心となった海外の調査では、自治体レベルでのホームレス支援策が進んでいる米国サンフランシスコ市とスウェーデンストックホルム市を対象としている。サンフランシスコ市においては、山谷地域のような寄せ場の特質を併せ持った地域であるテンダーロイン地区に着目して、自治体のホームレス政策、アフォーダブル住宅政策、及び非営利ディベロッパー(NPO)のホームレス自立支援活動をみていく。ストックホルム市においては、その広範な福祉政策の一環で、ホームレスの人々全てにシェルターに入る権利を認め、ホームレス自立支援のための住宅が段階的に福祉の枠で用意されている。また、教会を基としたNPOを中心として、ホームレス自立支援活動を行っている。サンフランシスコ、ストックホルム両市ともNPOへの委託が進んでおり、補助金の流れ等を含め自治体との協働といった形でホームレス支援策が行われている。 スウェーデンストックホルム市のホームレス問題と自治体及びNPOの支援活動に関しては、昨年10月に行われた日本都市学会第50回大会にて口頭発表を行い、4月発行の日本都市学会年報37号に掲載される予定である。サンフランシスコ市については3月に行った調査をもとに、4月に論文を投稿する予定である。 また、山谷地域においては地域の人々との話し合いを重ね、山谷地域における地域再生はどうあるべきかの議論を更に重ねるべく、「共生のまちづくり」を主旨としたNPOを6月頃に設立する予定である。
|