2003 Fiscal Year Annual Research Report
1950年代アメリカのモダニズム絵画とフォーマリズム批評の形成とその文化的背景
Project/Area Number |
03J10823
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
加治屋 健司 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | モダニズム / フォーマリズム / 20世紀美術 / 大衆文化 / アメリカ / 美術批評 |
Research Abstract |
モダニズム絵画に関する調査として、2003年7月にアメリカ美術文書館のニューヨーク分館において、モーリス・ルイス、ケネス・ノーランド、ヘレン・フランケンサーラーに関する文書を閲覧した。 フォーマリズム批評に関する調査として、2004年2月にロサンゼルスにあるゲッティ研究所図書館においてクレメント,・グリーンバーグ文書を閲覧し、グリーンバーグと同時代の文化との関係を調査した。フォーマリズム批評と同時代の社会との関係については、アメリカ学会の学会誌である『アメリカ研究』第37号に、「誤作動する武器-クレメント・グリーンバーグ、文化冷戦、グローバリゼーション」を発表した。また、『表象文化論研究』第3号に、「グリーンバーグの疑惑」と題する論文を発表し、フォーマリズム批評と同時代の文化との関係を検討した。 研究成果の一部は、2003年6月に神戸大学で開かれたアメリカ学会第37回年次大会の文化・芸術史分科会において、生井英考(共立女子大学)、北野圭介(新潟大学)、小林剛(東京大学)、福岡真紀(シカゴ大学)とともにパネリストとして参加したラウンドテーブル「ヴィジュアル・カルチャー論からの展開」で発表した。「芸術にとって文化は偽りの友か-1950年代以後のアメリカ美術史における文化の位置をめぐって」と題するその口頭発表において、アメリカ美術史の文化的背景について総合的に論じた。その後、多摩美術大学現代芸術資料センターが主催する芸術学研究会において、対象を美術批評史に限定して、その文化的背景の問題を扱った発表「芸術にとって文化は偽りの友か-1950年代以後のアメリカ美術批評史における文化の位置をめぐって」を行った。
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Research Products
(2 results)