2004 Fiscal Year Annual Research Report
バイモンスターのコクセター群の剰余群としての表現の頂点作用素代数上での実現
Project/Area Number |
03J10878
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
島倉 裕樹 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 頂点作用素代数 / モンスター単純群 / 格子 |
Research Abstract |
今年度は,去年に引き続き頂点作用素代数V^+_Lの自己同型群に関して研究を行った.そして,去年得た手法では計算できない例外的な偶格子に対してV^+_Lの自己同型群を決定することが出来た.よって,任意の偶格子に対してV^+_Lの全自己同型群が計算可能なアルゴリズムを得ることが出来た.その結果V^+_LがV_Lの制限として得られない自己同型を持つ場合を完全に決定することが出来た. また,モンスターの2A元とムーンシャイン加群の冪等元の間の一対一対応や得た結果を用いて,隅格子√<2>E_8に付随するV^+_<√<2>E_8>の中心電荷1/2の冪等元の分類を行った.これと同様の手法によって,リーチ格子Λに付随するV^+_Λの中心電荷1/2の冪等元の分類を行うことが可能である.そして,それらの間の内積を計算することでSpider関係式に対応する冪等元を見つけ出し,考察することでSpider関係式の解明に大きく近づくと思われる. 偶格子Lがノルム2の元を持たない場合の頂点作用素代数V^+_Lの全自己同型群に関する研究結果がJournal of Algebraに掲載され,一般の格子Lに対するV^+_Lの自己同型群の結果が現在投稿準備中である.また,国際研究集会「Perspectives arising from vertex algebra theory」や「Amalgams for Graphs and Geometries」等のいくつかの研究集会において研究結果についての発表を行った.
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Research Products
(1 results)