2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J11075
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安藤 晋 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 遺伝子発現解析 / 遺伝子ネットワークモデル / S-system / 多峰性関数最適化 / 遺伝的アルゴリズム / 分布推定アルゴリズム |
Research Abstract |
本研究は遺伝子発現データを基にした生化学ネットワークのモデル化を目的とするが、今年度の実施した計画では発現データを離散時間系、微分方程式系モデルへ効率的にフィッティングする逆問題の解法アルゴリズムの部分構造を推定する部分にもっとも大きな進展があった。これは拡張した分布推定アルゴリズム(EDA)のコードを新しく開発したことによる。この探索手法では探索点集合を用いて目的関数の景観を分析しながら最適化を行うため、定式化されていない、遺伝子ネットワークのようなドメインを探索するのに適している。本手法では複雑な景観に対応できるようスプラインを用いた分布推定を採用した結果、関数最適化のベンチマークおよび遺伝子発現シミュレーションの解析において成績の向上が見られた。 また、他の部分では、モデル選択基準として複数の情報量基準を比較した結果から、目的に適した最適化関数を選択し、アルゴリズムに必要な修正を加えた。さらに課題であった既存知識の挿入による探索の効率化をドメイン内での人為的なアトラクタの生成という形で実装し、有効性を確認することができた。 さらに、実装したアルゴリズムのベンチマークとしてパブリックデータである大腸菌のトリプトファン反応における遺伝子発現データの解析を行った。結果は既存の知識とおおむね一致し、生物学的な妥当性を確認することができた。 現在、新しく開発したコードを既存のインターフェイスで利用できるようによりポータブルな言語への移植作業も進行中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 安藤晋, 伊庭斉志: "タグ付遺伝子型を用いたネットワーク構造の進化的学習と最適化"人工知能学会論文誌. 18・5. 305-315 (2003)
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[Publications] Shin Ando, Hitoshi Iba: "Classification of Cancer using Artificial Immune System."Genetic Programming and Evolvable Machines. 5. 145-156 (2004)
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[Publications] Shin Ando, Hitoshi Iba: "Variable Length Chromosomes for Analog Evolvable Hardware"Advances in Evolutionary Computation. 643-662 (2003)