2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J11075
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
安藤 晋 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 遺伝子ネットワーク解析 / マイクロアレーデータ解析 / 遺伝的アルゴリズム / 分布推定アルゴリズム / 多峰性最適化 / 景観分析 |
Research Abstract |
本研究は,遺伝子発現アレーによって観測される遺伝子の挙動から、生化学ネットワークのモデルを推定するツールを開発した。 まず、数理モデル化の前提として比較的低次のネットワークに適用可能な汎用性の高いモデルを選択し、感度解析や情報量規準、専門知識の導入などによるモデル選択基準を準備した。それらを踏まえ観測データに基づき数理モデルのパラメータを最適化するヒューリスティクスを開発した。この手法は分布推定アルゴリズム(EDA)に基づき、数十ノード程度のネットワークへ応用に適す。EDAは目的関数の景観を解析しながら探索を行うことが可能であり、非線形モデルの推定に適している。 人工データ、パブリックデータ(大腸菌のトリプトファン反応発現データ)の解析を行った結果、正しいモデル・既存知識と概ね一致するモデルを高い確率で生成し、手法の妥当性が示された。このアルゴリズムはクラスタリング、視覚化ツールと共に、遺伝子発現データ解析ツールとして提供している。 さらに実用的な数百ノードの遺伝子ネットワーク推定に向け、理論的な準備を行った。まず、超高次数理モデルのリバースエンジニアリングの解を比較的低次の部分問題の解からヒューリスティックに再構成できることを示した。さらに人工データにおいて部分問題が、非線形性、非分離性、多峰性等の特徴を持つことを複数の探索手法によるランドスケープ解析を適用して得た。 これを踏まえ、多峰性関数の最適化を効率的に行う遺伝的アルゴリズムを開発した。多数のベンチマークにおいて手法の有効性が示された。現在、高並列アーキテクチャへの実装を準備している。
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Research Products
(4 results)