2004 Fiscal Year Annual Research Report
全光学的信号処理のための高非線形酸化ビスマス系ガラス光ファイバ
Project/Area Number |
03J11078
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平 健二 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | 光ファイバ / レーザ |
Research Abstract |
波長可変レーザと光干渉計を用い、空間的な距離情報を周波数情報に変換して計測する、Optical frequency domain reflectometry (OFDR)法は、光ファイバ通信網の破断検査、構造物の精密計測などに広く用いられてきた。このOFDR法は、近年Optical coherence tomography(OCT)という医用生体画像計測にも応用され始めており、医用生体画像計測分野においてもその有効性が認知され始めている。医用生体画像計測分野においては特に、高い距離分解能および短い計測時間が求められる。この要求を満たすためには、広い波長帯域で高速にスキャンする波長可変レーザを用いることが必要である。本研究では、広帯域かつ高速に波長をスキャンする波長可変レーザの開発を行い、OCTシステムへの応用を行った。 (1)エルビウム添加ビスマス系ガラス光ファイバ(Bi-EDF)を用いて広帯域波長可変レーザの開発Bi-EDFとファイバ型ファブリペロ光帯域フィルタ多を用い、波長1550nm帯における光ファイバリング波長可変レーザの開発を行った。Bi-EDFは広い光増幅帯域を持つため、広帯域動作が可能である。また、単位長さ当りの利得が高く、レーザ発振までの立ち上がり時間の短縮が可能であり、高速波長スキャンに有効である。実際にBi-EDFを用いた波長可変レーザを構成し、性能を確認した。約80nmの広帯域で、2kHz程度の高速スキャンが可能であったが、レーザ出力に大きな変調成分が確認された。この変調の周波数成分が実際のOCT応用には大きな問題であり、まだOCT応用に至っていない。現段階では、Bi-EDFと通常の石英系ファイバとの接続点における微弱な反射が原因の一つではないかと考えており、今後更なる改良が必要である。
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Research Products
(4 results)