2003 Fiscal Year Annual Research Report
実践的触媒的不斉ディールスアルダー反応の創製を基盤としたガルスベリンAの全合成
Project/Area Number |
03J11168
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
臼田 裕之 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | Garsubellin A / Hyperforin / Diels-Alder反応 |
Research Abstract |
Dieneとしてtert-Butyl-dimethyl-(3-methyl-merhylene-but-2-enyloxy)-silane、dienophileとして3-Acryloyl-oxazolidin-2-oneを用いて触媒的不斉Diels-Alder反応の検討を行った.種々検討の結果、当初予定していたルイス酸-ルイス塩基型の触媒では高い選択性が発現しなく、カチオン性の中心金属と配位子の組み合わせにより選択性が発現することがわかった.中心金属として臭化鉄、添加剤として2当量のヘキサフルオロアンチモン銀、配位子としてPh-pyboxを用い、モレキュラーシーブスを添加することによってジクロロメタン中で90%以上の収率、選択性が発現することがわかった.しかしながらこのDiels-Alder反応の成績体はgarsubellin A合成の中間体へ誘導できないことがわかった.そこで、dieneを4-Methyl-2-(triisopropyl-silanyloxy)-3-(triisopropyl-silanyloxymethyl)-penta-1,3-dieneに変更して、同様の反応を行った.この場合も、配位子をp-EtO-Ph-pyboxに変更することによって85%以上の収率、選択性で成績体を得ることができた.成績体は数工程の変換の後、シクロヘキサノンの2位と6位に適切な置換基を有するgarsubellin A合成の重要中間体へと変換することができた。一方でhyperforin合成の重要中間体も同様のDiels-Alder反応を鍵行程として高い選択性で得ることができた.
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