2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J11561
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩本 貴之 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | 人工現実感 / 触覚ディスプレイ / 触覚センサ / 集束超音波 / 音響放射圧 / phased array |
Research Abstract |
本研究においては、人工現実感生成のための触感計測・提示手法の開発を目指しているが、本年度は計測、提示の両面において、新しいデバイスの提案と基礎的な実験を行った。 まず、触感の計測手法、計測デバイスについて述べる。本研究においては、1mm角程度の大きさを持つ素子で、弾性体内部においてその素子が存在する点における応力の計測機能、および取得した応力情報を外部へ通信する機能を有する、触覚計測素子の提案、シミュレーションによる検証、および試作と評価を行った。計測手法の研究においては、シミュレーションに用いたマシン、および触覚計測素子試作品の部品などに科学研究費補助金の一部が使用された。 次に、提示手法、および提示デバイスに関して述べる。従来の研究において我々は、超音波の音響放射圧を利用した触感提示手浩を提案し、基礎的な実験においてその有用性を確認している。本研究ではその成果を踏まえ、実用化へとむけた試作機を設計・製作し、その評価を行った。具体的には、超音波振動子アレイを用い、焦点での放射圧強度および空間中での焦点位置を高速に制御できるような触覚提示デバイスを製作した。このデバイスの駆動回路、周辺装置、および性能評価のための測定系の製作には科学研究費補助金の一部が使用された。 上記に述べた提示手法に関しては、製作・評価の一部を学部生の卒業研究課題としたため、その部分に関しては、すでに学内での発表を終えている。また、国内外の学会における発表は平成16年6月に開催される、日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会において発表が決定している他、平成16年8月の計測自動制御学会全国大会(SICE2004)への投稿もすでに行った。
|