2003 Fiscal Year Annual Research Report
触覚情報の遠隔伝達システムに必要な触覚センサの研究
Project/Area Number |
03J11562
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
神山 和人 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | 触覚センサ / 触覚ディスプレイ / ロボット / バーチャルリアリティ / 計測 |
Research Abstract |
触覚情報の遠隔伝達システムに必要なセンサが計測すべき情報とは,人間が取得している触覚情報と等しい。本研究では特に使用頻度の高い指先に限定して行っている。人間が取得している情報は主に皮膚の静的変形情報及び低周波,高周波振動情報と言われている。この点からこれまでに静的変形情報を正確に取得するための触覚センサの開発を行ってきた。 平成15年度の研究実績として第一に,これまでセンサ表面が平面形状であったセンサを曲面形状においても計測可能であることを示した点が挙げられる。従来のセンサは弾性論から導かれる方程式を解くことで計測情報を取得していたが,センサ表面が任意の曲面形状の場合この方程式を解くことが非常に困難となる。そこで,あらかじめ取得しておいた情報を用いることで方程式を解くことなく計測情報を取得する手法を考案した。 第二に,センサの小型高密度化を行った点が挙げられる。本研究の目標はロボットハンドの指先に搭載された触覚センサから取得される触覚情報を遠隔地の人間に伝えることにある。そのためにはロボットの指先程度にセンサを小型化し,また人間の指先と同等の空間分解能を得るために高密度化を行わなければならない。開発中の触覚センサはCCDカメラを用いたものである。センサの小型・高密度化には小型CCDカメラ・広視野角のレンズが必要であり,これらを選定し,実際に指先形状のセンサを作成した。 第三に,人問が取得している主な情報のひとつである低周波振動情報を取得可能なセンサの開発を行った点が挙げられる。これまでに開発中のセンサは静的変形情報の取得に特化したものであり,振動情報を取得することは困難である。この点から振動情報を取得するセンサの開発を行った。このセンサは計測素子である受光素子の列を回転させることで高密度計測,高サンプリングレートを可能とするものである。
|
Research Products
(2 results)