2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J11654
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森本 賢一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 再生熱交換器 / 斜め波状壁 / 熱流動解析 / 形状最適設計 / 随伴解析 / 伝熱促進機構 |
Research Abstract |
近年,マイクロガスタービンを中核とする小型発電装置が高効率な分散エネルギーシステムとして注目を集めている.種々のサイクル解析を通じて早期実現化のための技術課題が検討され,高性能コンパクト熱交換器の開発の重要性が指摘されている.ガスタービンに用いる再生熱交換器としては,プライマリー・サーフェス型熱交換器が有望視され,実用化に至っている.しかし,熱交換器内部の熱流動は流線曲率や2次流れにより極めて複雑な様相を呈するため,伝熱・圧力損失特性の向上に寄与する熱と流れの構造に対する基本的な知見は乏しい.本研究では,直接数値シミュレーション(DNS)を用いた数値解析により,流路内の熱流動特性に対する詳細な検討を行った.本研究では隣接する流路間の温度連成を考慮した熱流動数値解析を行った.また,随伴数値解析を用いた形状最適化手法を新たに構築し,伝熱・圧力損失特性の同時最適化を試みた.再生熱交換器の形状最適設計を実現するための有効かつ一般性の高い設計指針を得ることを目的とした. 以下に得られた知見を列挙する. 1)高温・低温流体を千鳥状に対向配置する対向流型熱交換器において,斜め波状壁を用いることで伝熱・圧力損失特性の顕著な向上が実現される.このとき,対向する高温・低温流体の流路配置により伝熱特性は有意に変化し,伝熱促進効果を最も強める適切な流路流配置が存在する. 2)伝熱・圧力損失特性を同時に考慮した評価関数を用いて,随伴解析に基づく熱交換器の形状最適化手法を定式化した.斜め波状壁を用いた熱交換器モデルに本手法を適用した結果,熱流動特性をさらに改善させることができ,本研究で構築した形状最適化手法が有効に機能することが示された.
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Research Products
(5 results)