2003 Fiscal Year Annual Research Report
レーザープラズマX線による時間分解X線イメージング
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03J11679
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大久保 猛 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | レーザープラズマX線 / テラワットレーザー / 時間分解イメージング / プラズマシミュレーション / プリパルス |
Research Abstract |
レーザプラズマX線強度の増強にとって重要なレーザープリパルスの削減実験を行う予定であったが、東大院工原子力施設のレーザー移設工事(2003年4月〜12月)が実施されたため、その実験を延期せざるを得なくなった。そこで、10月から2004年3月までアメリカネバダ大学リノ校に滞在しながら、東大のレーザー装置と同様のスペックであるアメリカテキサス大学オースティン校のレーザーを代わりに用いることにより、照射するターゲットの形状をコーン状にして照射レーザー強度を増大させることによる、レーザープラズマX線強度増弾を図った。また、流体コード、PICコード、モンテカルロコードを用いて、それぞれ、プリパルスによるプラズマ生成、メインパルスによる高エネルギー電子生成、および高エネルギー電子とターゲットの相互作用によるX線発生のシミュレーションを行って、X線強度増強のための最適条件を追求し、プリパルス強度の二桁削減を最適と決定した。さらに、フェムト秒時間分解測定に必要なフェムト秒X線発生を目指して、電子ビームパルスとレーザーパルスの相対論的トムソン散乱の実験的実現可能性を模索した。その結果、両パルスの時間的誤差を無くすためにもレーザー航跡場加速によって生成する電子ビームが最も有用であることがわかり、その電子ビーム生成のシミュレーションを、PICコードを用いて行った。その結果、レーザーを照射するガスジェットの密度勾配が数マイクロメートル程度と比較的急でなくてはならず、電子ビーム生成にはプリパルスによる衝撃波が作り出すガス密度の急勾配化が必要であるとわかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Takeru Ohkubo: "Efficiency of Laser Plasma Kα Emission for Time-Resolved X-Ray Imaging"Japanese Journal of Applied Physics. 43巻・4A号(in press). (2004)
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[Publications] Takeru Ohkubo: "Study on Efficiency of Laser Plasma Kα Emission for Time-Resolved Imaging"School of Plasma Physics(2004,March 21〜26 at Lake Tahoe, USA). (2004)