2004 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカツメガエルにおける新規の神経形成遺伝子の機能解析
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03J11895
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 礼子 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 神経 / アフリカツメガエル / 前腎 |
Research Abstract |
アフリカツメガエル胚において、新規に単離した遺伝子dullardの作用機構を解析するため、 アニマルキャップアッセイ、RT-PCR、Western解析などを行った。その結果、Dullardによって負に調節を受けているシグナル伝達経路を特定することができ、Dulalrdのその伝達系における役割を解明することができた。また、dullard特異的アンチセンスモルフォリノオリゴヌクレオチドを用いた翻訳阻害、ドミナントネガティブフォームのdullardを用いた実験においてDullardの関わるシグナル伝達系が上昇することを確認した。 さらに腎臓形成機構の解明を目的とし、Wntシグナル系のレセプターであるFrizzled8の前腎形成における役割を解析した。予定腎臓領域にアンチセンスモルフォリノオリゴヌクレオチドを微量注入した胚を抗体染色したところ前腎導管の形成異常が確認された。この異常がFrizzled8を特異的に阻害した結果であることはレスキュー実験を行い確認した。さらにその際の前腎特異的遺伝子の発現の変化をwhole mount in situ hybridization法を行い確認した。その結果、Frizzled8を翻訳阻害しても前腎においてXlim1,pax2,pax8などの初期マーカー遺伝子の発現には影響を及ぼしておらず、比較的後期の分化段階において影響を及ぼしていることが明らかになった。また、切片観察の結果、前腎導管の上皮化に異常があることが示唆された。さらにこの内容を学術論文とし発表した。
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