2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J11935
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
影山 俊一郎 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 初期発生 / 遺伝子発現 / 新生RNA |
Research Abstract |
哺乳類の卵はその成熟過程で活発にmRNAを合成した後、遺伝子発現を停止する。その後、受精により刺激を受け一連のプログラムに従い遺伝子発現が開始され胚発生を進行する。しかし、大量に蓄積された母性由来のmRNAにより従来の方法では新生されたmRNAの解析は困難であり、現在までこの遺伝子発現プログラムについてはほとんど知見が得られていない。そこで本研究では、新生されるRNAのみを単離することのできる手法を確立し、まず受精後の遺伝子発現プロファイルを明らかにすることを目的として実験を行った。このために以下のような手法を考案した。受精後の初期胚にBrUTPを加え、合成途中のmRNAに取り込ませることにより新生mRNAをBrUで標識する。抗BrU抗体を用いた免疫沈降法によって新生されたmRNAのみを単離し、それを解析することにより受精後の遺伝子発現プロファイルを作成する。この手法について先ず始めにBrUTPの胚導入法並びに抗BrU抗体を用いた免疫沈降法についての検討を行った。次にその最適条件を用いた実験により、今までに初期胚に存在することが知られている遺伝子であるeIF-1A、cyclin A2、MuERVのmRNAについてその蓄積量、並びに合成量の変化を明らかにすることができた。その結果、蓄積されたmRNA量とその時期に合成されるRNA量の間には大きな差があることが確認され、本手法の有効性が示された。
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Research Products
(1 results)