2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J50121
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岩瀬 茂樹 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 初期胚発生 / PFTF1 / BHC80 / ノックアウトマウス / クロマチン構造 / クロマチンリモデリング / 転写抑制 / 遺伝子発現調節 |
Research Abstract |
昨年に引き続き、受精後の前核期で転写される遺伝子を免疫沈降法によって単離する方法を試みた。しかし、量的問題を克服することができず、達成が困難となった。また、縮重PCRによる新規クロマチンリモデリング因子の単離および同定も断念せざるを得ない状況となった。そこで、初期胚におけるクロマチン構造の変化を担う可能性のあるタンパク質PFTF1/BHC80の機能解析を行った。PFTF1/BHC80ノックアウトマウスを作製したところ、初期胚発生には問題がなかったものの、新生児死を起こすことが明らかとなった。他グループからの報告によりPFTF1/BHC80は非神経細胞における神経特異的遺伝子の転写抑制を担うことが報告された。そこで、PFTF1/BHC80欠損マウスの肺における神経特異的遺伝子の発現量をRT-PCR分析により検討したところ、調べた4つの遺伝子のうちの1つシナプシンI(SynI)の異所的発現を認めた。さらに、クロマチン免疫沈降法によりPFTF1/BHC80がSynIのプロモーター領域に結合していることを証明した。これらの結果は、初期胚発生におけるクロマチン構造の維持を介した神経特異的遺伝子の転写抑制に、PFTF1/BHC80が部分的に貢献することを示唆している。
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Research Products
(1 results)