2003 Fiscal Year Annual Research Report
Adamanololの構造活性相関の解明と機能性分子の創生を目指した類縁体の合成
Project/Area Number |
03J50131
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
下川 浩輝 筑波大学, 数理物質科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | adamanolol / ESX / DRIP130 / Her2 / wrenchnolol / 国際情報交換 / アメリカ |
Research Abstract |
はじめに、AdamanololについてHer2陽性の肺癌に対する動物実験を行うためにAdamanololの大量合成を行った。4,4'-bipiperidineと1-adamantanecarbonyl chlorideをカップリングさせ得られたモノアミド体をさらにpindololとカップリングさせることによってadamanololを約1g合成することができた。これについては現在動物実験中である。 次にAdamanolol類縁体の合成を行った。4-hydroxyindoleとepichlorohydrinをカップリングさせglycidyl 4-indolyl etherへと導いた後isobutylamine, tert-butylamine, ammonia, mono-N-Boc-1,5-pentanediamineと反応させ各種pindolol誘導体を合成した。これらの類縁体から各種adamanolol誘導体を合成した。得られたadamanolol誘導体についてSKBR3(HER2を多く発現している肺癌細胞)、MDA-MB468(HER2を発現していない肺癌細胞)を用いて生物活性試験を行い、以下の結果を得た。 1.iso-pro基をより嵩高いiso-Bu基やtert-Bu基に変えると活性があがる 2.iso-pro基を無くすと活性が無くなる 3.インドール環をTs化することによって化合物の安定性が増し活性があがる。 これらの知見を元にadamanaololの水溶性類縁体であるwrenchnololを設計、合成して、生物活性試験を行ったところ、水溶性であるにもかかわらず、adamanololと同程度の活性があることが確かめられた。これについては大量合成して現在動物実験中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Akira Sakakura: "Jolkinolide D pharmacophore: Synthesis and Reaction with Biomolecules"Tetrahedron. (in press).
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[Publications] Hiroki Shimogawa: "A wrench-shaped synthetic molecule that modulates a transcription factor - coactivator interaction"Journal of the American Chemical Society. 126. 3461-3471 (2004)