2003 Fiscal Year Annual Research Report
出芽酵母ATM関連因子Tel1によるDNA損傷認識機構の解明
Project/Area Number |
03J50421
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中田 大介 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | チェックポイント / 細胞周期 |
Research Abstract |
Tel1がどのようにDNA損傷応答を制御しているかを明らかにするため、Tel1周辺で機能している因子をTwo-hybrid screenによって探索した。その結果、Tel1と結合する因子としてXrs2のC末が得られた。Xrs2はMre11、Rad50と複合体を形成し、DNA損傷修復やチェックポイントの活性化に関与することが知られている。Tel1とXrs2が細胞内で結合しているかどうか免疫沈降法によって検討した。その結果、Tel1とXrs2の細胞内の結合が認められ、その結合はXrs2のC末に依存することが明らかになった。次にDNA損傷応答におけるTel1とXrs2の関係を明らかにするため、Xrs2のC末を欠失した変異株、xrs2-11株を作成した。tel1破壊株とxrs2-11変異株のDNA損傷感受性とチェックポイント活性化能を検討したところ、これらの変異株は同様の表現型を示すことが明らかになった。Tel1がDNA損傷部位近くに結合するかChromatin immunoprecipitation法により検討した。その結果、Tel1はDNA損傷部位近くに結合し、さらにその結合はXrs2のC末に依存することが明らかになった。以上の結果から、Tel1はXrs2のC末を介してDNA損傷部位近くに結合し、DNA損傷応答を制御していると考えられる。
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Research Products
(1 results)