2004 Fiscal Year Annual Research Report
アンカリング蛋白質CG-NAPの中心体における機能解析
Project/Area Number |
03J50701
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西村 珠子 (森脇 珠子) 神戸大学, 自然科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | CG-NAP / cyclin E-cdk2 / centrosome |
Research Abstract |
CG-NAPは中心体とゴルジ体に局在し、様々なシグナリング分子と相互作用する巨大蛋白質である。これまでにCG-NAPのC末端部分をCHO-K1細胞に発現すると中心体数が増加すること、そこに中心体複製に関与するcyclin E-cdk2が相互作用することを見出している。 1.CHO-K1細胞から調製した中心体には、内在性cdk2が検出された。またCG-NAPのC末端部分を発現した細胞から調製した中心体には、より多くの内在性cdk2が検出された。従って、CG-NAPはC末端領域を介してcyclin E-cdk2を中心体にアンカリングすると考えられた。 2.これまでに、CG-NAPのC末端部分とcyclin Eを共発現すると、CG-NAPのC末端部分を発現した時よりも中心体数が増加することを見出している。そこで、核移行シグナル除去により中心体分布を増加させたcyclin E mutantをCG-NAPのC末端部分と共発現すると、中心体数はさらに増加した。一方、核移行シグナルを除去し、且つcdk2と相互作用しない不活性のcyclin E mutantを共発現すると、中心体数はCG-NAPのC末端部分のみよりも減少した。従ってCG-NAPは、cyclin E-cdk2のアンカリングにより中心体複製を促進していると考えられた。 3.これまでに、CG-NAPの中間部を発現すると中心体の過剰複製が抑制されるとの結果を得ている。免疫沈降法により、cyclin Eのユビキチン化酵素であるSCF複合体のサブユニットCul1がこの部分に相互作用した。また他のサブユニットSkp1、Rbx1、Fbw7も、Cul1依存的に相互作用した。従ってCG-NAPのC末端部分を介して中心体にアンカリングされたcyclin Eは、CG-NAPの中間部分に結合したSCF複合体により代謝されるという可能性が示唆された。
|
Research Products
(1 results)